かゆみを抑える!CBDを活用したアトピー性皮膚炎対策を徹底解説
かゆみが辛くてストレスに悩まされていませんか?
近年話題のCBDは、そんなアトピー性皮膚炎への有効性も注目されています。
そして、保険治療外でCBDオイルを取り入れている皮膚科医も多くなりました。
子どもの頃からかゆみがストレスになっている方やアトピー性皮膚炎によって、メイクやファッションを楽しめなかった方も多いでしょう。
そこで今回は、少しでもかゆみや湿疹を改善して、快適な生活を送りたい方向けに、アトピー性皮膚炎を落ち着かせるCBDの活用について詳しく解説します。
CBDとは
CBD(カンナビジオール)とは、大麻から抽出される植物性カンナビノイドの一つです。
精神状態がハイになる向精神作用や中毒性はなく、安全に摂取できます。
主な効能として、抗炎症作用、抗酸化作用、鎮静作用、抗糖化作用などがあります。
CBDは、人間の生命機能を維持するECS(エンド・カンナビノイド・システム)をより有効的に働きかけ、神経伝達物質(ドーパミン・セロトニン)の分泌を促進します。
ECSとは、人間が生存するために免疫力や自律神経の働きを保つ機能です。
内因性カンナビノイドの一つと言われ、アナンダミドと2-AGと呼ばれるカンナビノイドと結合し、神経細胞上多いCB1受容体、免疫細胞上に多いCB2受容体などで構成され、全身を巡っています。
ECSの働きがなくなると、カンナビノイド欠乏症と言われ、炎症や疾病になりやすい身体になります。
CBDは植物性カンナビノイドの一つで、植物性カンナビノイドを補充することにより、ECSの働きを活性化します。
アトピー性皮膚炎が起こる原因
アトピー性皮膚炎は、かゆみや湿疹などの症状が出ます。
主な原因は、肌のバリア機能が弱く、アレルゲンやストレスなどの外的刺激によって免疫機能が過剰に反応するためです。
アトピー性皮膚炎の発症の鍵となるのは、アトピー素因です。アトピー素因とは、下記の3つの要因です。
- 家族にアレルギー疾患にかかった人がいる
- 自身がアトピー性皮膚炎以外の気管支喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎などの既往歴がある
- IgE抗体を産生しやすい体質
このように、アトピー性皮膚炎は遺伝や抗体に弱い体質などに原因がありますが、未だ具体的な発症原因は解明されていません。
アトピー性皮膚炎の症状
アトピー性皮膚炎の症状は、皮膚のかゆみや乾燥、皮疹などがあります。
赤みが出てブツブツや皮膚の皮がむける状態の方もいれば、重度の場合は苔癬化して皮膚が硬くなります。
人間の皮膚は、3層(皮脂腺・角層・顕粒層)が重なっています。
皮脂腺は皮脂で囲まれて、角層は肌の水分を保持します。このような肌の表面を皮膚バリアと呼びます。
健康的な肌質の方は、表皮の状態が綺麗な層で構成され、皮膚バリアが正常に機能しています。
しかし、アトピー性皮膚炎の方の肌状態は、皮脂腺だけではなく角層などがめくれ、顕粒層の細胞も壊れている状態です。
皮膚の下層にある知覚神経が刺激されて免疫反応が起こり、かゆみや炎症が起こります。
かゆみを防ぐ為に皮膚を搔きますが、余計に知覚神経が刺激されてさらにかゆみが強くなるという悪循環を起こします。
アトピー性皮膚炎の治療法
アトピー性皮膚炎の治療は、薬物療法やスキンケア、原因・悪化因子を除去する方法があります。
ここではアトピー性皮膚炎治療ガイドラインに沿った方法をご紹介します。
薬物療法
アトピー性皮膚炎の治療には、ステロイド剤などの外用薬や抗ヒスタミン薬などの内服薬を使うことが一般的です。
ステロイド剤は塗布薬と内服薬の2種類があります。
ステロイド剤の薬効効果は、局所の炎症を鎮める作用に優れているのが特徴です。
他にも下記のような作用があります。
- 抗炎症作用
- 細胞増殖抑制作用
- 血管収縮作用
- 免疫抑制作用
これだけの作用があるので、皮膚炎の他にも多様な治療に使われています。
そして、ステロイド剤も炎症を抑える強さによって、薬効別に5ランクに分かれています。
ステロイドの薬効ランクは皮膚状態や症状に応じて処方されます。
しかし、ステロイド剤は副作用も同時にあります。副作用は、下記のような症状が報告されています。
- 皮膚萎縮
- 毛細血管の拡張(特に顔面に起こりやすい)
- 酒さ様皮膚炎、口囲皮膚炎、紅潮
- 肌の乾燥
- 感染症の誘発、悪化
これらの副作用が見られると、アトピー患者にとってかなり負担になります。
薬物療法と合わせた治療方法も探る必要があると言えます。
スキンケア
薬物療法の他にも、肌保湿を目的としたスキンケアも治療方法の一つです。
医師から処方された保湿剤を塗布する、普段のスキンケアをしっかりと行うことで皮膚の乾燥を防ぎます。
バリア機能が低下している皮膚に保湿剤を塗布し、乾燥を防ぎます。
さらに、アトピー性皮膚炎の皮膚は、必ず入浴またはシャワー浴により洗浄することも重要です。
皮脂の汚れによる、黄色ブドウ球菌の付着が症状を悪化させます。
石けんなどで洗浄して肌を清潔に保ち、皮膚の悪化を防ぐことが大切です。
原因・悪化因子の除去
薬物療法やスキンケアの他にも、症状を起こす原因因子を取り除くことが重要です。
例えば、食物アレルギーや金属アレルギー、化学繊維、ストレス、大気汚染など、アトピー性皮膚炎の原因になるものから避けることも必要になります。
環境的に難しいこともありますが、生活の中で原因となる物から離れることも症状を悪化させない方法の一つです。
CBDでかゆみや皮膚炎を穏やかにする仕組み
皮膚の機能改善や炎症の抑制は、ECSの働きによって作用すると言われています。
まだ、研究段階ですが、CBDはアトピー性皮膚炎に対するポジティブな症例も出ています。
CBDのアトピーに対する効果として、認められているものを4つご紹介します。
かゆみを緩和する
アトピー性皮膚炎のかゆみは、ヒスタミンの他にサイトカインという炎症性物質によってかゆみを引き起こします。
今までは、抗ヒスタミン剤でかゆみを緩和する治療を行ってきました。
しかし、近年の研究によるとアトピー性皮膚炎のかゆみは、サイトカインも要因とされることがわかりました。
CBDは、バニロイド受容体(TRPV1)という痛みのコントロールをする受容体に働きかけます。
TRPV1は、皮膚にかゆみを感じさせる末梢神経の増殖を阻害する効果があります。
そして、CBDはヒスタミン以外でサイトカインにも抑制効果があると報告されています。
長年、かゆみによるストレスが原因で不眠やパフォーマンスの低下に悩んでるアトピー患者にとって、CBDは有効的と言えるでしょう。
抗炎症作用
CBDには、鎮静作用や抗炎症作用があると言われています。
長年、CBDと皮膚の炎症に関する研究が行われてきました。
複数の研究でアトピー性皮膚炎患者へのCBD投与によって、炎症の改善や皮膚のバリア機能の改善がみられたという研究結果がでています。
まだまだ実験事例が少ないので、立証に不十分なところもありますが、CBDは皮膚の炎症や乾癬の改善に効果があると期待されています。
抗菌作用
アトピー性皮膚炎を悪化させる要因として、細菌の増殖も挙げられます。
皮脂や汗によって皮膚に汚れが溜まるので、皮膚を清潔に保つ必要があります。
2008年に発表された研究によると、CBDなどの大麻の成分が黄色ブドウ球菌に対して抗菌作用が見られると発表されました。
まだまだ事例は少ないですが、CBDは皮膚の症状悪化を抑える効果があると認められています。
リラックス作用
CBDには、ストレス緩和やリラックス作用の効能があります。
セロトニンやドーパミンの分泌によって自律神経の働きを整え、ストレス緩和や安眠に導きます。
特にかゆみによるストレスや不眠は、アトピー患者にはかなりの負担になります。
CBDの効能であるストレスの緩和や安眠効果は、アトピー患者の生活の質を高めます。
アトピー患者は、かゆみのストレスと寄り添って生活しています。
CBDはかゆみなどの刺激とストレスの緩和に役立つでしょう。
皮膚炎を健やかな肌に導くおすすめCBD製品
CBD製品の摂取方法は、主に体内に摂取する経口摂取や皮膚から吸収する経皮摂取があります。
皮膚の炎症を健やかにするためには、体内摂取もしくは経皮摂取の両方で摂取すると効能を感じることができるでしょう。
ここでは、かゆみや炎症を健やかに導くCBD製品の特徴をご紹介します。
CBDオイル
CBD製品で代表的な製品タイプは、CBDオイルです。
CBDは、麻から抽出される成分なので、苦みや草特有の臭いがあります。
そのため、味をなめらかにするために、抗酸化作用のあるヘンプオイルやMCTオイルといったキャリアオイルに混ぜてCBDオイルが製造されます。
摂取方法は、コーヒーなどの飲み物に1滴垂らして一緒に飲む方法や、舌の裏に垂らして直接摂取する舌下摂取という方法があります。
どの方法でも手軽に摂取することができ、継続的に摂取することが大切です。
CBDコスメ・クリーム
最近、CBDの成分が話題になっていることもあり、多様なCBDコスメが販売されるようになりました。
特にCBDクリームは、肩こりや腰痛の軽減やニキビ治療に使用されることもあります。
CBDには抗炎症作用や抗菌作用があるので、皮膚の保湿に気軽に使う方もいます。
最近では、美容効果のある製品も多く販売されています。
スキンケアルーティーンに気軽に取り入れることも可能です。
皮膚炎を改善したい方のCBD製品の選び方
皮膚の炎症を抑えたい方向けのCBD製品の選び方をご紹介します。
CBD製品選びで一番大切なことは、安全で信頼できる製品を選ぶことや食品アレルギーに考慮することです。
CBD製品をこれから購入する方は、以下の内容をぜひ参考にしてください。
THCフリーの製品を選ぶ
THC(テトラヒドロカンナビノール)とは、大麻から抽出されるCBDと同じ植物性カンナビノイドの一つです。
気分が「ハイ」になる精神高揚作用や中毒性があるため、日本では禁止されています。
CBD製品を選ぶ際にもTHC成分が配合されていないか確認する必要があります。
日本で製造されたCBD製品には、THCは配合されておらず、CBDメーカーやブランドも品質検査を行い、成分分析表を表示しています。
メーカーによっては、複数の第三者機関による検査結果を表示している製品もあります。
CBD製品を選ぶ際には、必ず成分分析表をチェックするようにしましょう。
自分の身体に合う製品を選ぶ
アトピー性皮膚炎の方には、食物アレルギーを持っている方も少なくありません。
必ず自分の身体に合う製品を選ぶようにしましょう。
CBD自体は基本的に無味無臭ですが、大麻特有の味や香りが苦手という方もいます。
CBD製品は摂取しやすいように添加物を入れている製品も多く、さらに香料を配合している製品もあります。
香りや添加物にアレルギーがある方は、必ず内容物を確認して選ぶことをおすすめします。
まとめ
今回は、アトピー性皮膚炎を落ち着かせるCBDの活用について解説しました。
アトピー性皮膚炎の患者の皮膚は、薬物治療と普段のスキンケアによって症状の悪化を防いでいます。
しかし、薬物治療やスキンケア、症状を悪化させる因子を取り除くだけでは、生活の質の向上が難しいと言えます。
CBDは、薬物に匹敵する治療効果があるとは言えませんが、アトピー性皮膚炎の治療に役立ちます。
CBDは、生活ルーティンを崩さないで摂取することが可能なので、ぜひ活用してみてください。